木版画の技法(彫り)も3回目です。
今回は「番外編」として、彫りあとで模様をつける工夫を紹介します。
「番外編」としたのは、初級編や中級編と違って「そうあらねばならぬ」という内容ではなくて、「こんな事も出来るので、どうぞ工夫してください」との思いからです。
木版画は基本、白と黒の世界です。
その2色しかない世界で、どう表現していくか、どうデザインしていくかが難しくも楽しい世界です。
見たままに表現し立体的に表現することは、なかなか無理な世界です。
どんな構図がよいか、黒く表現するところ、白く表現するところを試行錯誤して計画し、指を痛くして彫り進め、インクをつけた版木から紙をはがす時のどきどきを味わうものではないでしょうか。
そんな2色しかない世界に、彩りを加えるのが「灰色の面」ともいえる模様をつけた3色目の面です。
工夫することを楽しみましょう。
追記)動画が長くなりすぎたので、下絵を考える作業をさせながら見せると良いと思います。
次回、上級編では、平面的になりやすい木版画の「光と影」などについて紹介します。